未来経済ラボ

新しい経済で生きる実験の記録です

ストックフォトにお花の写真をアップしてはいけない

 

本気で写真を売りたいのであれば、その写真の需要と供給を考えないとダメ、というお話です。

 

「花」の写真のストック数、知ってますか?

 

ここでは例として、各ストックフォトで「花」の写真がどれくらいアップされているか、調べてみましょう。こんなの。

 

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上の写真は神代植物公園のバラフェスタで撮ったものです。

 

まず、写真ACは67,288枚。

 

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Shutterstockはなんと8,913,332枚。

 

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Adobe Stockは4,586,635枚。

 

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iStockは3,572,059枚。

 

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「花」の写真はレッドオーシャン

 

最も規模の小さい写真ACでさえ67,288枚、海外のサービスになるとその50〜150倍もの数がアップされていることが分かります。

 

これは、今から「花」というキーワードで写真をアップしても、ほぼ誰からも買ってもらえないことを意味しています。

 

その理由は、検索結果が人気順に並ぶためです。サービス側は人気のある写真=クオリティの高い写真と判断し、ダウンロード数の多い写真から表示しますが、検索したユーザーに写真を買ってもらいたいのだからこれは当然のことです。

 

モノの売れやすさは通常、需要に対する供給の量で決まりますが、これだけ供給があると、それなりに需要があっても買われることは難しくなります

 

ほかにも「空」「太陽」など、誰でもカンタンに撮れるテーマはすでに供給過剰だと思って間違いありません。自然風景系は要注意です。

 

ではどうすればよいか?意識すべき2つのポイントがあります。

 

ニッチなモノを撮る

 

クリエーター側からしたら需要の量はコントロールできませんから、着目すべきは「供給の少ないテーマを撮る」ことです。

 

例えば「おしるこ」とかどうですか?写真ACだとほら、たった48枚ですって!

 

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Shutterstockでもたった175枚

 

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Adobe StockとiStockは割愛しますが、供給がこの程度であればユーザーに全件見てもらうことができ、写真のクオリティだけで十分に勝負できます

 

ニッチな写真を探しているユーザーがいることを信じて、何でも撮りまくりましょう!

 

 

「写真は少ないがたくさん検索されるキーワード」を登録する

 

もう一つは、「写真は少ないがたくさん検索されるキーワード」を登録することです。

 

例えば、同じ「花」の写真に対して、「花」だけではなく「可憐」「華やか」というキーワードも設定しておくのです。

 

そうすると、たとえ「花」というキーワードで見つけてもらえなかったとしても、「可憐」「華やか」なイメージを探しているユーザーに見つけてもらうことができます。そちらのワードでダウンロード数を伸ばすことができれば、そのうち「花」で見つけてもらってさらに売ることができます

 

なので、アップロードする写真には、思いつく限りのキーワードを登録する必要があります。「写真を見つけてもらえるかどうか」に関わるという点においては、キーワード設定は写真そのもののクオリティよりも重要であるとさえ言えます。

 

まとめ

 

ストックフォトの世界では、写真の技術もさることながら、マーケティングが上手な人の方がたくさん売り上げるとも言われています。

 

写真を撮ることがメインでストックフォトはおまけ、という人は別として、しっかり収益を挙げたいと考えている人は上記を忘れずに作品を作りましょう!

 

と、ここまで書いてみて、海外のストックフォトでまだ1枚も売れてないくせによくこんなことが言えるな、と思ったのでがんばりまーす。