未来経済ラボ

新しい経済で生きる実験の記録です

#83 バークリーday55 進路を変えるのはダメ?

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ふと思ったことがあったのでメモ。

 

理工学部を卒業して、専門を活かさずにソフトウェアベンチャーのコンサルタントになって、ジャズに開眼して退職してバークリーに留学するまでになったので、高校卒業後にそのままバークリーに進学してればなぁと考えたことがある。

 

だけど今では考え方が変わっていて、これで良かったんだろうなぁと思っている。理由は二つある。

 

一つ目は、人の価値観や興味の対象って常に変わり続けること。さすがに入学してすぐに後悔するような進学は失敗だけれど、やってみてやっぱり違う、ということは起こりうるはず。例えば、その分野は大好きだけどそれで食べて行くのは大変だということに入学後に気付いた、とか。

 

もう一つの理由は、社会人経験のない学生はのほほんとしているというか、やっぱり危機感を持って勉強するのが難しいこと。環境にもよるだろうけれど、バークリーの若い学生を見ていてそう思った。彼らは大好きなことをやっているはずだけれど、その道で生きて行くことの厳しさをどれだけ知っているんだろう。卒業後、どのように生きて行くのか興味深い。

 

だから、高卒後に入った大学で学んだ内容を嫌でも一生追究するのではなくて、社会人になってからも軌道修正できるような柔軟なライフプランを描くのがいいと思う。社会人経験を積んだ後の進学は真剣度が全然違うはず(授業料も自分で出しているだろうし)。周囲の価値観も、再チャレンジに対して寛容になればもっと個人の可能性は開けていくと思うし、何より本人も幸せになれるはず。大きな軌道修正を許さない空気は息苦しい。

 

とはいえ、だからといってのんべんだらりと毎日を送っていては、自分が本当に進みたい分野には出会えないだろうから、もちろん進路を熟慮することは大切。後で変更する可能性は考慮しつつも、その時の自分の興味の対象に全力投球することが大切なんだと思う。