ビットコインはなぜ値上がりしているのか?
ビットコイン、爆上げ。
ビットコイン、めっちゃ値上がりしてますね!本記事執筆時点で378,898円、1ヶ月前と比べても30%以上の暴騰です。
もはやニュースを見ない日はなくなり、日経平均やドル円相場と並んで報じられる対象となりました。
この過熱感は期待が期待を呼んでいる側面もあるのでしょうが、ではそれを差し引いたとして、そもそもなぜ注目されているのでしょうか?
個人的には2つの理由があると考えています。それぞれまとめてみます。
送金手数料が激安
一つ目はこれ。
この20年ほどでウェブサービスと通信技術が大きく発達して、文字、画像、動画、音声、すなわち視覚と聴覚が司る情報については場所の制約を受けずに一瞬で、無料で、制限なく転送できるようになりました。
ただ、その中で唯一、転送にコストがかかっているものがあります。
お金です。
お金は、他の視覚、聴覚情報とは異なり、無制限にコピーできないという制約があります。つまり、移動したければ、移動先では必ず増えて、移動元では必ず減る、ということをしないといけない。これをお金に対して実現するためにはシステムに多大な投資をする必要があり、それが送金手数料に乗っかっています。実際、海外送金とかめちゃくちゃ高いですよね。
この問題を、ビットコインはブロックチェーンという技術を使用することで解決し、一回の送金手数料を0.0001BTC〜0.0005BTC、今のレートで30〜150円程度に押さえることができるようになりました。
これは、ビットコインを使うとお金の流れがよりスムーズになることを意味します。今まで送金手数料が高かったということは、使いたい人が使えず、受け取りたい人が受け取れていなかった、つまりお金が偏在していた訳なので。
お金の流れがスムーズになれば、今まではお金にならなかった活動でも稼げるようになります。今までは会社から月に一度、30万円を受け取るのが当たり前だったのに、これからは毎日、1万人から1円ずつを受け取る、ということができるようになる訳です。新しいビジネスがどんどん生まれる予感。
不正行為よりもお手伝いの方がおトク
もう一つはこれ。
ビットコインのが革命的なのは、不正行為が割に合わない思想を実現した、ことにあります。
どういうことか。
お金をインターネット上で扱うことを考えるとき、最も気をつけなければならないのはセキュリティであることは想像に難くないと思います。なぜなら、インターネットが誰でもアクセスできるということは、同時にセキュリティが犠牲になることを意味するからです。
このため、セキュリティを絶対に担保しなければならないお金の管理には膨大なコストがかかっていたのは上述の通りです。
ところがブロックチェーンでは、全ての取引が鎖のように繋がっており、一ヶ所だけ改ざんしても他との整合性が取れなければその改ざんは無効となってしまう特徴を持っています。
もちろん全てのチェーンを改ざんすればよいのですが、それにはものすごいコストがかかり、そんなコストがあれば正しいチェーンを伸ばすことに使った方がおトクであるように設計されているのです。正しいチェーンを伸ばすことをマイニングと呼び、マイニングをすると報酬をビットコインで受け取れます。
より詳しい技術的な仕組みについては野口先生の名著「仮想通貨革命」がオススメです。
ということで、ブロックチェーンの導入によって誰かが取引を管理することなく、みんなが自然と不正行為ではなくお手伝いしてもらうことに成功したんですね。
インターネットの長年の弱点だったセキュリティの問題を、仕組みで解決してしまったことが革命的なのです。
ビットコインは始まりにすぎない。
正直、コンセプトがあまりにも新し過ぎるので、これができると何が解決できるのか、私もまだ全然想像できません。
ただそれだけ無限の可能性を秘めていることは間違いありません。
その期待感が買いを呼んでいる、そのように私は解釈しています。